スカイ・クロラ


というわけで昨日レイトショーで観た『スカイ・クロラ』。
拙者の好きな映画監督、押井守監督の最新作です。
ストーリーは…なんと説明すれば良いのか。


キルドレ」と呼ばれる永遠に年を取らない子どもたちが、
企業が行う代理戦争の兵士として戦う時代。
この「キルドレ」と呼ばれる主人公達は
戦闘機を駆り命を賭して戦場で戦っているにも関わらず、
感情の起伏、希望、存在理由、生きる意味、
といったものが欠落しているかのような、
ともかくただ淡々と戦争を「仕事」として生きている。


この辺を何と重ねているかはもう皆まで書く必要は無いと思うけど、
キルドレ」に込められた押井監督のメッセージを
果たしてどう受け止めるかがこの映画のポイント。
そのメッセージが伝わる(共感する)かどうか、
がまず一つの境目で、そのメッセージが伝わった人は
さらにこの映画に「希望」を見出せるのかどうか。
ただ、「希望」なんて書きましたがこの映画には
そんな安っぽい言葉はふさわしくない気がする。
映画の中にはそれほど都合の良い「希望」は無い。
ただ、この「キルドレ」に何かしら
共感を覚える人たちに対して手を差し伸べたい、
という押井監督の想いは伝わってくる。


とまぁダラダラとしょーもないことを
書き連ねてしまいましたが、
この映画で唯一誰が見ても面白い、と思えるのは
戦闘機の空戦アクション。
これだけは自信を持ってオススメできる。
その迫力、恐怖感、そして問答無用に襲うの死の烙印。
この空戦アクションのアニメーションは
映画館の大画面で見て損は無い。
また、そのリアルな戦闘シーンも凄いんだけど、
細部の表現力もまた凄いんだよなぁ。
索敵するシーンを入れてるのとか、芸が細かすぎる。
このシーンだけでもこの映画観た甲斐があった。