『極北の狩人』

typhoon_5162006-09-25


このところ休日はどうにも出かける気にも
釣りに行く気にもなれず
「久々に精神的倦怠モードか?」という状態なんですが、
しかしさすがに週末休みのどっちかは
図書館に行かないと仕事にならないので
図書館に行こうと思ったら、
今日は土曜日の祝日の振り替え休日で休み。
今週の図書の時間どうすんべか…
中の方でもレファ(レファレンス)が久々に1件あったのに。


しかしまぁどうにもならんので今日も一日引きこもり
(ちなみに昨日も運動会と打ち上げの疲れで引きこもり)。
先日図書館に行った時に新刊コーナーで見つけた
『極北の狩人 アラスカ、カナダ、ロシアの北極圏を行く』
椎名誠講談社)を読みきる。


極北の狩人

極北の狩人


拙者はこの椎名誠という作家が好きで、
これまで出てる氏の旅行記はほとんど読んでます。
世界の極地や僻地や未開地に行きながらも
決して堅苦しいスタイルに陥らずに、
行き当たりばったりのトラブルを楽しみながら
鋭い視点でさまざまな物事を面白可笑しく書いていて、
そんじょそこらの旅行記ものよりは断然面白い(と思う)。
最近は歳を重ねたためか少し堅くなった感はあるものの
まだまだ楽しませてくれていてます。


で、この本は氏が予てから興味を抱いていた
極寒の地に生きる「エスキモー」「ユピック」と言った
「極北の狩人」の「現代」を追う旅。
冬はブリザード、夏は殺人級の蚊に襲われるアラスカ。
零下20℃まで下がる極寒のシベリア。
そこに日本人と同じ祖先を持つモンゴロイド系民族の
エスキモー」「ユピック」が現代の文明社会の中で
どのように生きているのか、を氏自ら見に行くんですが、
先ほど書いたように少々お堅い研究風な部分もあるものの、
基本的にこの人が直接見に行くとやっぱり
どこか良い意味で気の抜けた視点が入り面白い。
「アラスカの極北にてバギーと一体化する超絶肥満体」
についてのくだりやビールを愛してやまない氏が
カナダの禁酒区域でビールに飢える様なんかは
読んでいて楽しい。


この本の旅行記はテレビでドキュメンタリーとして
放送されたので知ってる人も多いかもしれませんが、
テレビより本の方が断然楽しいわ、やっぱり。
あぁ〜しかしこういうの読むと旅行した気になって
益々出かける気がなくなるなぁ。