小学校用十進分類法 その2
昨日の続き。
日本十進分類法を子ども用に作り変えた
「○○小学校十進分類表ファイル」。
これを作ったのは子どもにも十進分類法がわかるようにするため
であると同時に、配架(本の配置)のルール決めのため。
それは一体どういうことか。
例えばここに、
『ハムスター』
というタイトルの本があったとします。
この本に分類記号を付けて図書室内に配架する場合、
その分類記号は何番になるのか。
まず真っ先に思いつくのは、
- 489=哺乳類
主に生物学的な面で書かれた本は489に入ります。
しかし、もしこの本がハムスターの「飼い方」について書かれていれば、
- 645=家畜・畜産動物各論(動物の飼い方)
に入ります。
当たり前の話ですがそれぞれの内容によって
正しい番号を付ければ良い話なんですが、
実はウチの学校はオレが来るまではこの「当たり前のこと」
ができてませんでした。
多分、ウチの市内の学校のほとんどがまだそうだと思う。
というのも、この分類記号を決めるのが
「司書」ではなく「書店」だから。
ウチの市の場合、本は全て分類記号シールが
貼り付けられて納品されます。
その分類記号シールを決めるのは出版社。
出版社があらかじめ内容によって分類記号を決め、
書店はその分類記号をそのまま本に貼り付ける。
が、その分類記号が実際の内容と異なることが多い。
内容は明らかに645なのに489が付いていたり、逆もしかり。
これらを防ぐには納品された本の
分類記号シールを後から貼り替えるか、
発注の際にこちらから分類記号を指定するか。
ウチは指定する方法を取っています。
この分類記号を指定する時は内容はもちろんのこと、
どの棚に配架するかも考えて決めています。
「あの棚に置けば(同じ主題で)子どもが見つけやすい」
ということを考慮します。
で、この分類記号指定の際に「○○小学校十進分類表ファイル」
が役立ってきます。「○○小学校十進分類表ファイル」は
ウチの図書室の配架もふまえて作成しているので、
「この内容なら分類記号はこれで配架はあそこ」
というのが一目でわかるし、
あらかじめ子どもの視点で作っているので
本の内容と同じ分類記号を参照しやすい。
公共図書館で使っている、
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よりはよっぽどスピーディに分類記号を決めやすい。
ちなみに今更ですが「○○小学校十進分類表ファイル」の
○○にはウチの学校の名前が入ります。
ウチの学校専用の分類法なので。
で、ようやく昨日の日記で書いた「索引」の話になるのですが、
0類〜9類の一覧表だけだと、
子どもが「とんぼの本って何番やったっけ?」とか
「料理の本って何番〜?」という探し方をするときに
探しにくいので、「子どもが探しそうな言葉」
を羅列してそれぞれに対応した分類記号を割り振り、
その一覧表を五十音順に並べ替えて索引を作る作業を
昨日スタートしたのです。スタートしたので・す・が、
これが膨大な語数になりそうで早くも先が見えない…
例えば昆虫ひとつとっても、「バッタ」「トンボ」「カブトムシ」
「クワガタムシ」「カマキリ」「ハチ」「チョウ」
「テントウムシ」「アリ」「コオロギ」etc...
気長にやるしかないか。